茜は雄一に電話した。
「…あ、もしもし雄一?」
「茜?なんだよこんな時間に…。もう10時だぞ?」
「ごめん。声聞きたくなったの」
茜は雄一の彼女だ。
……いや、今となってはもう彼女というよりストーカーに近い。
きっかり1時間おきにかかる電話、休みの日には必ず一緒に遊ぶ…
雄一はウンザリしていた。
「あのね、今から言うこと絶対声に出さないでね?」
「なんだよ急に…お前いい加減にしろよ?」
「わかってる。でも絶対声に出しちゃダメよ?」
「ソレはわかったよ。で、何?」
雄一はテレビのリモコンをいじりながら、こたつの中に入った。
「実はね、昨日雄一の家に遊びに行った時にこたつの中に変な男がいたの…。雄一、昨日から一回も外でてないでしょ?だから心配になって…」
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意味がわかると怖い話1112 「こたつの中」
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