核戦争で地上に人が住めなくなった未来、
記憶を操作する兵器開発の技術者の語り手は、
(『私はとある企業で技術者として働いていたのだが』)
核シェルターを改造して、1人ぼっちの閉鎖空間で
自分の気が狂わないように、自分が解くのに苦にならない謎解きを課して、
解くたび記憶を消し、(『ガスの様なものに包まれ私は意識を失った・・・』)
それを何度も繰り返し、「もう少しで出られる!」という希望を糧に生きている。
実際は、核汚染で外には出られないので、謎をギリギリ解けきらない時間設定にしてあり、
制限時間が中途半端。(『1時間48分』)
『12番目の挑戦者』は、日々の生活で部屋が散らかっているので、
語り手以前にも挑戦者が居たように見せかける為の工夫。
『男の声』は、自分の声だが、
録音だと変わって聞こえるので気付かない。