多分4歳ぐらいの時だったと思うんだけど。
平屋の借家に住んでて。
台所の近くの壁に鬼の絵のウォールポケットが掛けてあってね。
その鬼に向かって大声で叫ぶと冷蔵庫の裏から鬼が出てきて。
「笑ったら鬼の世界に連れてくぞ」
って言うんだよね。
すると兄が
「どんぐりころころ~」
って童謡を歌いだして。
今思えばそんな歌で笑う訳ないんだけど、当時の俺は何故か笑ってしまって。
その後、鬼の世界に行った記憶なんてないんで、ただの夢だったと思う。
ただ、物心ついて気付いたら家にはやたら鬼に纏わる物が多いです。