皆さんは「忌引」って何の為にあるかご存知であろうか?
親族が亡くなったら、会社や学校から何日間か休みを与えられるやつね。
「親族が亡くなったらお通夜やお葬式に参加したりとか忙しいから」
と思っている方が大半で、ウキペディアにもそう書かれているが
実は本質は違う。
「死は穢れている」という神道の差別意識からきたもの。
死は穢れているので、近くにいる親兄弟、親族という家族も穢れている、
だから穢れが特に強い間は、会社や学校へ来て、その穢れを撒き散らかすな!
という、直接口には出さないが、めちゃめちゃ失礼な話なんですな。
だから親が亡くなって会社から7日間の忌引を与えられたのに
「早く整理がつきましたので5日で出社します、仕事も溜まってますし」
は絶対ダメ!
インフルエンザ患者が、「熱が下がっても後3日間は出社しないように」と同じで、
自分が良くても、周囲が迷惑する、穢れが移される、て理屈なんでな。
この発想は平安末期なんてリアルにあった筈で
鳥羽院が忠盛達に
「今暫く休むが良い」
と言ってるのも労いの言葉をかけているのではなく
「穢れた者が近づくなボケ!」
と言ってるんですな。
因みに「喪中だから初詣できない」ってのも
近親者が亡くなったので、華やかな事は遠慮する、
って意味では決して無い。
だいたい初詣でなくても鳥居をくぐるな!
と言ってるんですからな。
これも、神社側が「死の穢れを持った者が神様に近づくな」という差別的な発想。
だからお礼参りは「鳥居の外の遠くからしなさい」と傲慢な事を言ってるからね。
一方、仏教には「死は穢れ」という考え方はなく(むしろ「仏になる」と死は尊い)
だから「供養として曼荼羅を奉納」なんて行動を起こすんですな。
当時は神仏習合真っ只中という事になると、ここがちょっとややこしい、
鳥羽院は「法皇」だし。