これは私が去年、初めての妊娠で切迫早産になりかけ、入院していた病室での出来事です。実話です。
当時、一人目を妊娠中で、ちょうど九ヶ月目に入ろうかというところでした。
ギリギリまでパートをしていて、無理がたたってしまい切迫早産で急遽入院することになりました。
病院につき、案内された病室は四人部屋の大部屋でした。
でも、私以外は誰も入院していなく、三つのベットとも空いている状態でした。
“こんな広い部屋に一人で寂しいな”と思う半面“まぁテレビとか気兼ねなく見れるしいっか”という思いもありあまり深くは考えないようにしました。
少ししてから、担当の看護婦さんが来ました。
まだ二十代半ばの若くて明るい看護婦さんでした。
一通り入院についての説明を受けた後、「ちょっと待ってて下さい」と詰め所に戻っていきました。
数分後、今度は別の看護婦さんが来ました。
いかにも“おばちゃん”といった感じの人で、気さくで親しみやすい感じの人でした。
名前を聞くと川上さんとおっしゃいました。
普通、担当ではない患者のところへは行かないイメージがあったので最初は疑問に思いましたが、最初の看護婦さんが都合が悪いのかな?と思ってその日は寝ました。
その日の夜中、荒々しい足音で目が覚めました。
足音は一人分だと思うのですがバタバタと私の隣のベットを整えている感じでした。
カーテンをしていたのでよくはわからないのですが布団を持ってきたりシーツを敷いてる音だったのは確かです。
時計を見ると夜中の三時半を回ったところでした。
“こんな夜中に緊急の患者さんなのかな”と思いながらそのうち静かになったので私もまた眠りに落ちました。
次の朝、トイレで起きた時に、ふと隣のベットを見てみると何もない...
誰も入院してこなかったんだと少し不思議に思い、後で看護婦さんに聞いてみようと思いました。
血圧測定の時間になり看護婦さんが来た時にさりげなく聞いてみたのですが、入院患者の予定はないとのこと。
“夢でも見てたのよ?”と笑われ、私もそうなのかな?と思いました。
二、三日経ったある日、そういえば最近川上さんを見ないことに気付きました。
とても親しみやすい人だったのでまた会えたらなと思っていたのでとても気になりました。
結局その日も姿は見ず...
そして夜になり寝ていると夜中に、またバタバタと荒々しい足音が。
こないだと同じでベットを整えている感じでした。
次の日、やっぱり気になったので看護婦さんに聞いてみました。
「昨晩もまた足音がしてベットを整えてる音がしたんですよ」と私。
今度は看護婦さんも笑わず真剣な顔をして聞いていました。
私:「そういえば最近川上さん見ないですね。ずっとお休みですか?」
私のその言葉に今までずっと笑顔だった看護婦さんの顔が一気に引きつり「川上さんを見たの?本当に見たの!?」と物凄い迫力で聞かれました。
そのあと、ちょっと待っててねと看護婦さんはどこかへ行き、数分後「今日は病室じゃなく詰め所で寝てもらってもいいかな?ベットらしいものはなくて仮眠室になっちゃうけどごめんね」と言われ、私は明日退院だったので一晩くらいいいやと思い言われるがままにその日は詰め所で寝ました。
詳しい理由は誰も教えてくれませんでした。
でも私自身、気味悪さを感じていたので詰め所で寝かさせてもらえたのはとても有り難かったです。
次の日退院の朝になり数人の看護婦さんがロビーまで見送りにきてくれました。
その時、一人の看護婦さんが小さな声で教えてくれました。
川上なんて看護婦はいないこと。
大部屋に一人で入院している患者さんは皆決まって川上さんを見ること。
そして夜中に三回ベットを整える音を聞きその後必ずその患者さんは亡くなるそうです。
それを聞いて背筋がゾクッとしました。
私もあと一回あの音を聞いていたらと思うと...
今は無事出産し何事もなく生活していますが、当時のことをたまに思い出すと今でも怖くなります。
当時、一人目を妊娠中で、ちょうど九ヶ月目に入ろうかというところでした。
ギリギリまでパートをしていて、無理がたたってしまい切迫早産で急遽入院することになりました。
病院につき、案内された病室は四人部屋の大部屋でした。
でも、私以外は誰も入院していなく、三つのベットとも空いている状態でした。
“こんな広い部屋に一人で寂しいな”と思う半面“まぁテレビとか気兼ねなく見れるしいっか”という思いもありあまり深くは考えないようにしました。
少ししてから、担当の看護婦さんが来ました。
まだ二十代半ばの若くて明るい看護婦さんでした。
一通り入院についての説明を受けた後、「ちょっと待ってて下さい」と詰め所に戻っていきました。
数分後、今度は別の看護婦さんが来ました。
いかにも“おばちゃん”といった感じの人で、気さくで親しみやすい感じの人でした。
名前を聞くと川上さんとおっしゃいました。
普通、担当ではない患者のところへは行かないイメージがあったので最初は疑問に思いましたが、最初の看護婦さんが都合が悪いのかな?と思ってその日は寝ました。
その日の夜中、荒々しい足音で目が覚めました。
足音は一人分だと思うのですがバタバタと私の隣のベットを整えている感じでした。
カーテンをしていたのでよくはわからないのですが布団を持ってきたりシーツを敷いてる音だったのは確かです。
時計を見ると夜中の三時半を回ったところでした。
“こんな夜中に緊急の患者さんなのかな”と思いながらそのうち静かになったので私もまた眠りに落ちました。
次の朝、トイレで起きた時に、ふと隣のベットを見てみると何もない...
誰も入院してこなかったんだと少し不思議に思い、後で看護婦さんに聞いてみようと思いました。
血圧測定の時間になり看護婦さんが来た時にさりげなく聞いてみたのですが、入院患者の予定はないとのこと。
“夢でも見てたのよ?”と笑われ、私もそうなのかな?と思いました。
二、三日経ったある日、そういえば最近川上さんを見ないことに気付きました。
とても親しみやすい人だったのでまた会えたらなと思っていたのでとても気になりました。
結局その日も姿は見ず...
そして夜になり寝ていると夜中に、またバタバタと荒々しい足音が。
こないだと同じでベットを整えている感じでした。
次の日、やっぱり気になったので看護婦さんに聞いてみました。
「昨晩もまた足音がしてベットを整えてる音がしたんですよ」と私。
今度は看護婦さんも笑わず真剣な顔をして聞いていました。
私:「そういえば最近川上さん見ないですね。ずっとお休みですか?」
私のその言葉に今までずっと笑顔だった看護婦さんの顔が一気に引きつり「川上さんを見たの?本当に見たの!?」と物凄い迫力で聞かれました。
そのあと、ちょっと待っててねと看護婦さんはどこかへ行き、数分後「今日は病室じゃなく詰め所で寝てもらってもいいかな?ベットらしいものはなくて仮眠室になっちゃうけどごめんね」と言われ、私は明日退院だったので一晩くらいいいやと思い言われるがままにその日は詰め所で寝ました。
詳しい理由は誰も教えてくれませんでした。
でも私自身、気味悪さを感じていたので詰め所で寝かさせてもらえたのはとても有り難かったです。
次の日退院の朝になり数人の看護婦さんがロビーまで見送りにきてくれました。
その時、一人の看護婦さんが小さな声で教えてくれました。
川上なんて看護婦はいないこと。
大部屋に一人で入院している患者さんは皆決まって川上さんを見ること。
そして夜中に三回ベットを整える音を聞きその後必ずその患者さんは亡くなるそうです。
それを聞いて背筋がゾクッとしました。
私もあと一回あの音を聞いていたらと思うと...
今は無事出産し何事もなく生活していますが、当時のことをたまに思い出すと今でも怖くなります。