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Channel: こちら、きっどさん行政書士事務所です!
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意味がわかると怖い話1543 「あぶない時間旅行」

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ここはとある研究施設。
タイムマシンの試作機がついに完成したとかで出資者たちが集まってきております。
「この馬鹿にされてきた計画も、ようやく実を結ぶようで出資した甲斐があったというもの」
「いや、まったくです」と出資者たちは述べておりますところに研究所所長の手招きで
金属製の大きな玉のようなマシーンに乗り込んでいきます。
グォーンという機械音のあとに眩い光の点滅が起き、そのあと気を失いまして
再び目を覚ましたときには、外に戦国時代の光景が拡がっておりました。
「ホラ、あそこにいるのは織田信長です」
所長が指さすところには甲冑を身にまとった信長らしき人物が陣をかまえております。
「大丈夫なのかい?斬られたりしたらたまらん」「いや、まったくです」
出資者たちのそんな不安を打ち消すように所長が
「大丈夫ですとも。南蛮かぶれの信長には火縄銃のレプリカを数百挺ほど献上すれば機嫌が良くなります」
そんなこんなで事はトントンと運びまして、信長に気に入られた出資者たちを交えて歓迎の宴が始まりました。

呑めや踊れの宴も大にぎわいで、夜空には大玉の花火がポンポ-ンと何発も打ち上げられ
秀吉などは「たまやー」と威勢よく叫んでおります。
やがて宴も終わり夜明け前には現代に帰ることになりました。
来たときと同じように再びグォーンという機械音のあと、光の点滅に失神し
気がつくと元の研究施設に戻ってまいりました。
「いやー、じつに凄い体験でしたな」「いや、まったくです」「もう完成ではないのかね?」
そんな出資者たちに研究所所長は
「いやいや、これはまだまだ試作の段階でして
ちゃんとしたモノにしないと何が起きるかわかりませんから
完成させるためには、このあとも出資をどうかお願いいたします」

「うちは100億出資しよう。完成すれば何百億、いや何千億の儲けになるか、今から楽しみじゃわい」
「私のところも100億」
うちも、うちもと満足げな出資者たちでございましたが・・・
さて、数日後、出資の続投を受けた研究施設はもぬけの殻になっていて
研究所所長たちの消息がわからなくなってしまいました。
そんな状況にも出資者たちは呑気なものでして
「いやはや、いったいどの時代に行ったものやら・・・」


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