東日本大震災の翌日の3月12日
と言う非常に残念なタイミングで公開を迎えてしまった本作。
当時は、直接の被害がなかった地域でも、
ちょっとこの映画を観る気になかなかなかったし
初日舞台挨拶等のキャンペーンも確か中止になったんじゃなかったっけ?
WOWOWでやってたのをこのタイミングでみると非常に良く出来た映画、
ストーリーもアクションも楽しめた。
ただ奇しくも震災がきっかけで、福島第一原発に象徴されるような
「政治家はダメ、官僚もダメ、正しいのは現場」
と言う思想が、本作の中で「ひとつの正義」として表現されている事に
きっどさんは危険性を感じた。
関東大震災の後に、同じような思想が進行し
「昭和維新」のお題目を唱え、軍事クーデターが起こった。
現在、まさか「2.26」が再発するとは思えないが
行政の末端における「現場の暴走」が肯定され、頻発する可能性がある。
尖閣諸島中国漁船衝突事件において、イチ海上保安庁職員の勝手な判断によって
漁船衝突映像が流出されたように。
本作は例によって続編を暗示されるような数々のキーワードを残して終わっている。
それは、単なる「余韻のひとつ」と解釈する。
役者・スタッフ達も「続編は作らない」と言ってるし、
若し製作するとしたら「現場のクーデター」を肯定するか、否定するか、
フジテレビは答えを出す事が求められる。
現在の環境からはそれは不可能だ。
たぶんこれで本当の完結。
なんだったら続編は小説ででもどうかな~