$ 0 0 テレビリモコン、眼鏡、それに煙草とライター… そのすべてがテーブルの縦横に合わせてキチンと置かれていた。相変わらず几帳面な夫……だがその几帳面さが最近ウザくて堪らない。 この寝顔を見てるだけで殺意を覚える程だ。 ピンポーン チャイムが鳴り、玄関のドアを開けると、隣の旦那が回覧板を持ってやって来た。 私達は反射的にキスをした。そう、私達はそういう関係なのである。 しかしハッと夫が居ることを思い出して、すぐに彼を突き放した。 名残惜しげに彼を見送ると、私は慌てて部屋に戻った。 夫は先程と同様、スヤスヤ寝ていた。それはレンズ越しからでもよく分かった。