Quantcast
Channel: こちら、きっどさん行政書士事務所です!
Viewing all articles
Browse latest Browse all 9807

「殺人犯はそこにいる」 清水潔著 ☆☆ 足利事件の冤罪はどのように作られたか?真犯人ルパンは?

$
0
0

先日、「袴田事件」の再審開始決定で警察の捏造により作られた冤罪が指摘されたけど、
5年前に暴き出された冤罪事件。

そのきっかけとなったのが著者である清水潔が日本テレビで行ったキャンペーン。
著者は「桶川ストーカー殺人事件」で警察より先に犯人に辿り着いた伝説の記者でもある。
(当時は「フォーカス」の記者だった)

この本を読むとどのようにして警察の「思い込み」によって犯人は作り上げらて、
一度仕立て上げらた犯人は、警察の面子と保身により例え無実であると判明しても
「犯人」として存在させられ続けるか、よく判る。

この冤罪製造作業の一端を担っているのが、
ただただ警察発表を垂れ流すだけの大手マスコミ連中。
捜査担当者への夜討ち朝駆けで、自分たちにだけ流されたリーク
「特ダネ」「スクープ」と鼻高々なんてチャンチャラ可笑しい。
警察による情報操作に利用されてだけなのに。

ただ著者の目的は足利事件の犯人とされた菅家利和氏の冤罪を解明する事ではない。
足利事件を含む5件の少女殺人・行方不明事件を同一犯による
「北関東連続幼女誘拐殺人事件」と推理し、
その為には菅家氏が犯人として刑務所に収監されていては辻褄が合わない、
よって「排除」する為の一環として菅家氏冤罪キャンペーンを張ったのだ。
(5件目の事件は菅家氏の身柄拘束されてから起こっており、同一犯による連続誘拐殺人事件説は成り立たない)

内容的には非常に重い物であるが、
変な言い方だけど、読み物としてエンターテイメント性があり、
ドキドキ・ワクワク(問題ある表現の仕方だけど正にそんな感じ)どんどん読み進める。
これぞ著者の筆力だと思う、独り善がりの純文学作家の皆さんには大いに見習って欲しいね。

菅家氏の無罪、更には無実まで証明されたけど
足利事件を含む「北関東連続幼女誘拐殺人事件」の真犯人はまだ捕まっていない。
いや、著者によって、この本の中で既に真犯人ほぼ特定されている。
そして「真犯人ルパン」の情報は提供されているのに、一向に警察は動こうとしない。

北関東で次の幼女殺人事件が起こるのは明日かも知れない。
そしてその犠牲者は、貴方のお嬢さんかも知れない。
真犯人ルパンは今日ものうのうとパチンコを打っている、
次の獲物を舌舐めづりし探しながら。


ペタしてね

Viewing all articles
Browse latest Browse all 9807

Trending Articles