『お姉さんが部屋からこっちに手を振っていました。』
お姉さんは愛想を振りまいているのではなく、
拉致監禁されて、助けを求めている。
『楽しそうにしています。 どんな音楽を聴いているのかな。 』
お姉さんが揺れている。
つまり首を吊って自殺した。
『 弟(?)かな? お姉さんに抱きついてしました。』
男性を弟と思ったのは、
お姉さんが首を吊って高い位置にいるので
男性が背が低く見えて、子供には「弟」に見えた。
つまりこいつが拉致監禁した犯人。
『 あ、目が合った。』
その犯人に目撃した事を判ってしまい、顔も知られてしまった。
『次の日マンションの下にはたくさんの人とお巡りさんがいました。
僕は気付いてしまったのです。 』
語り手は、お姉さんが拉致監禁されていた事にやっと気づく。
そして、今度は語り手が犯人に拉致監禁される。
『次の日、僕はカーテンの隙間から女の人が見えました。
いっぱい手を振ってみました。
女の人はニッコリと手を振り返してくれました。』
お姉さんと同じように助けを求めてみるが、やっぱり誤解される。
『そして本当の意味で人生の終わり
でした』
で犯人に殺された。