$ 0 0 あるところに、几帳面な男がいた。 男は会社に行くため、毎朝6時ちょうどにバス停へ行った。 そこにはいつも女がいて、男と出会った。 ふたりは次第に魅かれあうようになり、付き合い始めた。 ふたりは毎日同じ時間に起き、食事をし、ベットをともにした。 それは結婚してからも変わらなかった。 結婚50年目のある早朝、女は亡くなった。老衰だった。 男は、ただ黙っていた。 翌日、男は一人誰もいない部屋で首を吊った。 きっかり、午前6時の出来事だった。