「写真屋さん」が増築したのは遺影を置く部屋を増やした為なんだけど、
問題は、どこから増築する程の遺影を調達してくるか?である。
「写真屋さん」は「廃屋から拝借」と主張するが
(これでも十二分に違法行為だけど)
廃屋にそんなに遺影が存在するものだろうか?
まず別荘や、ホテル、工場、という一番ありがちな廃屋には遺影は存在しない。
普通に引っ越して空き家になった住居にも存在しない。
独り暮らしの老人が亡くなって、かつ身寄りがない、
しかもその家が賃貸ではなく、土地建物共に最後の住人の所有物で、
更には相続人が存在しない場合のみである。
つまり、かなりの田舎の肝試しに若者が行くような廃屋である。
そんな場所に遺影を探しに行く「写真やさん」の姿もかなり怖いが、
問題はそんな場所は日本全国にどれ程現存しているか?である。
部屋がいっぱいになって増築するだけの遺影を調達するだけ日本全国にあるのか?
よって、この「写真屋さん」、実は廃屋だけじゃなく
一般家庭にも潜り込んで遺影を盗んでいる、
と解釈する。