フランスの、しかも国営テレビの
お馬鹿タレントのやった事は笑えないどころか
日本人として、いや人類として許されざるべき事である。
これは議論の余地の無き事である。
よって倫理的な観点からはもう話す事はない。
ローラン・リュキエの知的レベルが低く
若しそれで笑うフランス人であるのならば、
もう貴国も原発を止めた方が良い。
それとは全く違った観点から
何故、川島ばかり原発と絡められるのか?
という点を考えてみよう。
昨年もベルギーリーグで相手チームサポーターが
「カワシマ・フクシマ」
とチャントを連呼しチームに罰金を課し、ベルギーサッカー協会が謝罪文を出す事態にまで発展した。
世界で始めて原子爆弾が投下された「広島」
東日本大震災で原発事故が起こった「福島」
そして日本の守護神 「川島」
「広島」「福島」「川島」
この三者を並べられても「単語」としては、
日本人なら特に共通点を感じない。
確かに共に「島」が付いているけど
「島」は日本ではありきたりの漢字。
普通に日常生活を送っていれば、一日で10や20は目にする。
しかしこれがフランス語、英語圏ならどうなんだろう?
試しに「shima」でググってみたけど、日本以外のサイトは全然ヒットしない。
(「cima」「tima」「sima」ならまだ多少ヒットする)
欧州圏において「shima」なる単語が三つも一致すると
それはひょっとしてとても稀有な「奇跡」と感じるのかも知れない。
「Hiroshima」
「Fukushima」
「Kawashima」
この三者に全て「shima」が含まれると、これはきっと何かあるに違いない、
と関連付けたくなってしまうのではないか?
例えば日本人はフォンランド人の名字に
ライコネン、コルホネン、ヴィルタネン、ニエミネン、マキネン、
とやたらと「ネン」が付くと奇異に感じる時期があった。
有名なスキージャンプ選手「ヤンネ・アホネン」の名前を聞いて
「えっ、あほやねん?」とギャグにした人も少なからずいる筈。
そして、それを笑いとして扱ったテレビ番組も存在した。
これとてフィンランドの方にとってとても失礼な事。
単に言葉の遊び「ダジャレ」としては非常にレベルが低い。
現在、フィンランド人の名前の「ネン」を笑いに変える番組はお目にかからない。
フィンランド人の約1/3には「ネン」がついて、
それを珍しい、響きがおかしいと笑いに変えるのは間違ってる事に気づいたからであろう。
そして今回の事件。
これは失礼、というレベルではとても片付けられない。
明らかに人を傷つけ、言ってはいけない話、
言葉の遊びとして、笑いになんかしてはいけない事実なのである。
しかしフランス人はそれを未だ理解していないのだ。
ベルギーの方々はチャント事件をきっかけにそれを知って、
今回は反対にヨーロッパの中でいち早く抗議の声を挙げてくれている。
だからこそ、日本政府は、そして国民の一人一人が
今回の事件に対し怒りを顕し、
それがどういう意味を持つのかアナウンスし続けなければいけない。
「ノーモア広島」の意味さえもたぶん、フランス人は判っていないから。
未だにこっそり「原発復興」を狙ってる政治家、企業達にそれを期待するのは無理かもしれないけど。。